2017年12月26日火曜日

アルミニウム缶のリサイクルについて~ウスイ金属豆知識

~第90回 ウスイ金属豆知識~

今回のウスイ金属豆知識では、アルミニウム缶のリサイクルについてご紹介させていただきます。

毎日目にするアルミニウム缶。

素材がアルミニウムですので、急速に冷やす事が可能。
ビールなどの飲料用に使用されることが多い。

その他のメリットとして、軽量なので、運搬しやすい点があげられます。

又、アルミニウムは、新たに地金を製造するよりもリサイクルした方が使用電力が少量ですむので、ほとんどリサイクルされます。

再生可能であり、環境にも優しいアルミニウム。
今後は、需要が増えていくと思います。

ウスイ金属

2017年12月19日火曜日

アルミ鍋の利便性について~ウスイ金属豆知識

~第89回 ウスイ金属豆知識~

今回のウスイ金属豆知識では、アルミ鍋の利便性ついてご紹介させていただきます。

どこのご家庭にもアルミの鍋はあると思います。毎日の料理で使用するアルミ鍋は丈夫であり、軽量で熱伝導率が良いので家庭に普及したんだと思います。
表面はアルマイト加工されており、人工的に酸化皮膜をつけてあります。
皮膜保護されている為、耐食性が良いと言われています。
ですので、研磨剤などで磨くと逆に鍋を傷めてしますのでやさしく洗ってお使いください。

ウスイ金属

2017年12月13日水曜日

自動車業界とアルミの関係について~ウスイ金属豆知識

~第88回 ウスイ金属豆知識~

今回のウスイ金属豆知識では、自動車業界とアルミの関係についてご紹介させていただきます。

環境問題や安全性など自動車業界は目まぐるしく発展しています。
燃費のよい車を目指すのに、自動車自体の軽量化が必要不可欠で今後はアルミの需要が右肩上がりで伸びていくと思います。

アルミは、車のボディ・パネル・ホイールなどに使用されており、
今後は、応用範囲が拡大していくと思います。

ウスイ金属

2017年12月5日火曜日

アルミニウムは無害について~ウスイ金属豆知識

~第87回 ウスイ金属豆知識~

アルミニウムは無害についてご紹介します。

・アルミには毒性がありません。
・食品類との反応もしないので「食品」や「薬品」の包装容器として最適。
・電磁気の磁場においてもほとんど影響されません。
 磁気をおびないので、非磁性を要求される検査機や電気機器に用いられています。

アルミニウムは、無毒無臭・衛生的。
リサイクル性にも優れているので地球にやさしい金属です。

ウスイ金属

2017年11月29日水曜日

アルミニウムの詳細~ウスイ金属豆知識

~第86回 ウスイ金属豆知識~

アルミニウムの詳細についてご紹介します。

金属の元素として、地球上に最も多く存在するアルミニウムですが、
一円玉やアルミ缶の原料として日常的に使われていますので、
目にする機会の多い金属です。

【アルミニウムの詳細】
融点:660.3℃
沸点:2470℃
主な用途:一円玉・アルミ缶・アルミホイル

現在は様々な用途で使用されていますが、
昔はたいへん貴重な金属でした。

ウスイ金属

2017年11月22日水曜日

アルミニウムの原料について~ウスイ金属豆知識

~第85回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、アルミニウムの原料についてご紹介します。

アルミニウムは、軽い・強い・さびにくいといった特徴があり、リサイクル性の高い資源になります。缶詰めなどあらゆる場面で目にすることの多い金属です。この金属の生成には「ボーキサイト」が必要不可欠になります。

~ボーキサイトについて~
酸化アルミニウムを主成分とする鉱石。アルミニウムの原料です。
酸化鉄や二酸化珪素を含んでいます。

ウスイ金属

2017年11月15日水曜日

アルミナセラミックス~ウスイ金属豆知識

~第84回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、アルミナセラミックスについてご紹介します。

酸、アルカリに侵されにくい特徴があり、硬度が高いので硬いです。
(ダイヤモンドに次ぐ硬さです)又、電気絶縁性に優れており、
耐熱性にも優れ、熱伝導率も良いです。

産業界で最も広く使われている代表的な「酸化物系セラミックス」と言われているのも
納得できますね。

ウスイ金属

2017年11月8日水曜日

アルミマンガン合金~ウスイ金属豆知識

~第83回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、アルミマンガン合金についてご紹介します。

【アルミマンガン合金について】

アルミニウム 3000系(Al-Mn系:アルミマンガン合金)
アルミにマンガンを添加したアルミ合金。

加工しやすいアルミ素材に、マンガンを加えて強度を高めた合金ですが、
「耐食性」や「加工性」など低下させることなく、強度を少し増加させた合金。
車両用材として用いられることが多いようです。

代表的なアルミ合金としてはA3003や、それをさらに強化したものである、A3004・A3104・A3005・A3105などがあります。

ウスイ金属

2017年11月1日水曜日

アルミニウムの鋳造~ウスイ金属豆知識

~第82回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、アルミニウムの鋳造についてご紹介します。

【鋳造方法】

◆砂型鋳造◆

砂型による鋳造の事。砂で型を作り、その型の中に溶けたアルミニウムを流し込み、冷やして固める。その後、砂型を壊して製品を取り出す鋳造方法。

◆金型鋳造◆

金型による鋳造の事。金型を使って製品を鋳造します。
金型は何度でも再利用できるので経済的です。

◆ダイカスト鋳造◆

ダイカストは溶けたアルミを素早く高圧で金型の中に充填した後、急速冷却をして製品を製造する方法の事。メリットとして、生産性がよく、複雑な形状の製品を作る事が可能。最新の鋳造方法になります。

主な、3タイプの鋳造方法でアルミニウムは加工されています。
加工がしやすいので、至る所で使用されています。

ウスイ金属

2017年10月24日火曜日

酸化アルミニウム~ウスイ金属豆知識

~第81回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、酸化アルミニウムについてご紹介します。

酸化アルミニウムとは、英語表記(Aluminium oxide)です。
化学式がAl2O3で表されるアルミニウムの両性酸化物になります。

通称はアルミナです。天然にはコランダム、ルビー、サファイアとして産出されます。
主に金属アルミニウムの原料として使われる他、硬度を生かして研磨剤であったり、高融点を生かして耐火物としての用途もあるようです。

立方晶系のγ-アルミナは高比表面積を持つことから触媒として重要でもあります。

ウスイ金属

2017年10月16日月曜日

アルミニウムの非磁性体について~ウスイ金属豆知識

~第80回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、アルミニウムの非磁性体についてご紹介します。

磁力を帯びないアルミニウムは非磁性体と呼ばれています。磁場の影響を受けないので、アンテナや船の磁気コンパスといった計測機器といった電子医療機器・メカトロニクス機器などに使用されています。

又、通電性に優れており、経済的な金属でもあります。電気伝導率は、銅の約60%程度ですが、比重が軽いので、同じ重さの銅と比べて2倍程度の電流を通すことが可能です。高圧送電線にも使用されています。

非常に軽い金属ですので、至る所で使用されている金属です。
身近なものでしたら、1円硬貨でしょうか?
お財布の中をのぞいてみてください。

ウスイ金属

2017年10月10日火曜日

アルミニウムの抽出~ウスイ金属豆知識

~第79回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、アルミニウムの抽出についてご紹介します。

アルミニウムは、地球上に広く分布し、あらゆる場所で存在しています。
ですが、アルミニウムは単体で存在することはありません。
(ほとんど化合物として存在します)

岩石や土の成分にもアルミニウムは含まれており、
陶土や粘土にもアルミニウムの化合物が含まれています。

地球上に化合物として存在するアルミニウムは、
ボーキサイトを原料として作られています。

まず、鉱物であるボーキサイトを原料としてホール・エルー法で生産されます。
ボーキサイトを水酸化ナトリウムで処理し、アルミナを抽出後、氷晶石と一緒に溶融し電気分解を行います。大量の電力が必要ですので、電気の缶詰と呼ばれたりします。

ウスイ金属

2017年10月3日火曜日

シルミンついて~ウスイ金属豆知識

~第78回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、シルミンについてご紹介します。

シルミンとは、アルミ鋳造用の合金になります。
シリコンが4%~22%の範囲で配合されています。

【メリット】
共晶組成の為、凝固温度が低く、流動性に優れ、耐食性にも長けた材種です。
凝固収縮も少ないといった特徴があります。

流動性がよいので、流動性をいかして、カバー・ケース・ハウジング・カーテンウォールなどの薄肉材料として使用されることが多い。流動性をいかした薄肉のケース類、カバー類、複雑な形状の部品など広範囲で利用されています。

【デメリット】
その他のアルミ鋳物用規格合金に比べると機械的性質・耐力などは劣ります。

ウスイ金属

2017年9月25日月曜日

2000番系(銅系アルミニウム)について~ウスイ金属豆知識

~第77回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、2000番系(銅系アルミニウム)についてご紹介します。

■A2014・A2017・A2024・A2011(ジュラルミン、超ジュラルミンと呼ばれています)

アルミニウムは、加える成分により強度が増したりします。
様々な用途で使用可能な為、強度や用途に合わせて分類されています。

2000番系は、鋼材に匹敵する強度を持ったアルミニウムになります。強度向上の為に銅を加えた為、耐食性はほとんどありません。ですので、表面処理を行うなどの加工が必要です。

■用途
ねじ・ゴム成形用金型・航空機材料・油圧部品などに使用されています。

■マメ知識
ドイツ(デュレン)で偶然発見された合金がジュラルミンだったそうです。

ウスイ金属

2017年9月19日火曜日

アルミニウムの種類ついて~ウスイ金属豆知識

~第76回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、アルミニウムの種類についてご紹介します。

アルミニウムは「展伸材」と「鋳造材」に分けられ、1000番系~7000番系まで
あります。その違いは、添加元素の違いによります。

■アルミニウムの種類

・1000番系(純アルミニウム)
・2000番系(銅系アルミニウム)
・3000番系(マンガン系)
・4000番系(けい素系)
・5000番系(マグネシウム系)
・6000番系(マグネシウム・けい素a系)
・7000番系(亜鉛・マグネシウム系)

低温下でも強度が変化せず、熱伝導率が非常に良い。
又、展伸性に優れ、やわらかいので、切断したり、曲げたり、絞ったりといった様々な加工が容易にできる特性が有ります。

ウスイ金属

2017年9月11日月曜日

純アルミニウムついて~ウスイ金属豆知識

~第75回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、純アルミニウムについてご紹介します。

■アルミニウム 1000系(純アルミニウム系)

アルミニウム99%で構成された工業用の純アルミニウムになります。
純度が高く、加工性・熱伝導性・電気伝導性には優れていますが、強度不足の為、構造材料には適していません。強度を必要としない部材や部品などに使用されています。

■不純物

純アルミニウムには、不純物として、シリコンや鉄を含んでおり、この微量不純物の量で耐食性が変わってきます。(少ない方が耐食性に優れています)

扱いやすく、非常に軽い金属ですので、用途は幅広いです。
反射性にも優れているので、反射板などにも使用されています。

ウスイ金属

2017年9月4日月曜日

アルミニウム(アルマイト)ついて~ウスイ金属豆知識

~第74回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、アルミニウム(アルマイト)についてご紹介します。

■アルマイトとは?

まず、最初に「アルマイト」について簡単に説明します。
アルミニウムを+極で電解処理して、人工的に酸化皮膜を生成させる表面処理のことを言います。アルミニウムは酸素と結合しやすいので、空気に触れていると非常に薄いですが、酸化皮膜を生成します。

アルミニウムは、酸化皮膜で保護されている為、錆びにくい・耐食性があると一般的に言われていますが、この皮膜は非常に薄く、環境によっては化学反応が起こり、腐食してしまいます。ですので、それを防止する加工技術(アルマイト)が必要になります。

ウスイ金属

2017年8月28日月曜日

アルミついて~ウスイ金属豆知識

~第73回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、アルミについてご紹介します。

■アルミについて■
・質量が、鉄や銅の3分の一で、非常に軽い
・耐食性に優れている
・伝導性が良い
・磁気を帯びない
・加工が安易
・装飾材として適している
・加える合金によって用途は多用
・リサイクル性に優れている

アルミは、上記の様な特性を持っていますが、無害で地球に優しい資源です。リサイクル性にも非常に優れており、加工が安易な為、装飾材としても適しています。私達の生活の至るところで使用されており、たいへん馴染みのある金属になります。
又、無毒無臭で衛生的ですので、アルミ缶や、医療機器等にも使われており、薬の銀色の台紙(包装)にも使用されています。

ウスイ金属

2017年8月21日月曜日

銅の殺菌効果ついて~ウスイ金属豆知識

~第72回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、銅の殺菌効果についてご紹介します。

温泉施設などでレジオネラ菌に感染し、命を落とすケースがあります。

レジオネラ菌は本来、大自然の中の土や水に生息する細菌です。循環式浴槽や給湯設備などの水や堆肥などから感染するケースがあり、注意が必要とされています。

銅には、殺菌効果がありますので、レジオネラ菌にて殺菌試験を行いました。
(銅イオンの濃度と作用時間に比例して、殺菌効果が高くなりました。)

銅はレジオネラ菌に対して、優れた殺菌効果を持っている事が実験結果で実証されました。
排水溝や花瓶に銅製品を入れておくとヌメリにくいとされていますが、これは、銅の殺菌効果によるものです。銅で出来た抗菌グッズは様々ありますので、上手に利用して下さい。

ウスイ金属

2017年8月10日木曜日

真鍮について~ウスイ金属豆知識

~第71回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、真鍮ついてご紹介します。

真鍮は、銅と亜鉛の合金です。特に亜鉛が20%以上のものを言い、亜鉛の量により、赤みを帯びたり、硬度が増しますが、その反面脆さも増します。

アクセサリーや建材に使われたり用途は多岐になります。
銅に他の金属を加えると、加工しやすい金属や、耐水性に優れた金属などが生まれますが、真鍮は、合金の中で、電気伝導性が高い部類に入ります。

電気伝導性が高いということは、電流が流れやすいということになります。
真鍮はコネクターやコンセントといった接続器などの素材として主に使用されています。
私達の暮らしには、金属が必要不可欠ですが、金属は、限りある資源でもあります。
回収して再利用する大切さを再認識致しました。

ウスイ金属

2017年8月7日月曜日

銅と銅合金について~ウスイ金属豆知識

~第70回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、銅と銅合金ついてご紹介します。

銅は腐食しにくい特性がありますので、太古の昔から人類が広い用途で用いてきた金属の一つです。電気や熱を通しやすいので、家電製品や電気系統の用途に広く使われていますが、非常に柔らかいため構造用材料としては適していません。
しかしながら、銅に亜鉛を加えた黄銅、すずを加した青銅、ニッケルを加えた白銅などは、鉄に比べて耐食性がよく、強度も相応にあるので工業上の重要な金属とされています。他の金属を加える事で、銅は腐食しにくくなったり、強度が増したりしますので、様々な分野で使用されています。例えば、黄銅は硬貨に使われていますので、私たちの身近に存在している金属の一つです。

ウスイ金属

2017年7月31日月曜日

銅のリサイクルについて~ウスイ金属豆知識

~第69回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、銅のリサイクルついてご紹介します。

銅は、鉄と共に人類が最も古い太古の時代から使ってきたなじみの金属です。
(昔の技術で加工しやすかったからだと思われます)

そんな銅ですが、製品化を進めていく過程で発生する不要な材料や製品として使用された後に廃品となって集められた銅がどのようになっていくかご存じですか?

スクラップ(くず)として回収された後に、集めて元にもどして原料として再利用してきました。これは、昔から行われてきて、現在もリサイクルして使用しています。

銅や銅合金はスクラップとしての価値が非常に高いのも特徴の一つです。
集めた後、無駄なく全てリサイクルできます。

銅は、私たちの生活に密につながっていますし、身近に多くある金属の一つになります。

ウスイ金属

2017年7月24日月曜日

ピカ線、ピカ銅について~ウスイ金属豆知識

~第68回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、ピカ線、ピカ銅についてご紹介します。

導体が銅の動力ケーブルや、高圧電線から被覆や皮を取り除いた銅線をピカ線、ピカ銅と呼んでいます。1本の断面直径は1.3mm以上の太さがあり、銅の純度は99.9%以上です。

表面には、黒ずみ・変色・腐食は全く無く、全面に美しい光沢があります。
ゴムやプラスチック等の不純物も全くありません。純粋な銅になります。

表面にメッキや、エナメル加工がされていたり、油等が付着していたら、ピカ線にはなりません。厳重なる規格を満たした製品のみが、ピカ線であり、1.3mm未満であったり、加工・劣化・黒ずみがあった際は、規格外の為、ピカ線にはなりません。

業者間では「ピカ線」と呼ばれていますが、「一号銅線、電線、特一号銅線、ピカ銅」等の様々な呼び方が存在しています。

電線に使用されていたので、極めて銅の純度が高く、銅スクラップの中でトップクラスの価格で取引されています。

元は電線でしたので、線の端に圧着端子がついている場合があります。その際は注意が必要で、ケーブルカッターや高速カッター等で除去しておかないとピカ線とはなりません。減額の対象となってしまいます。

保管する場合も水濡れやホコリには十分注意が必要です。
被覆線を剥けばピカ線になりますが、専用の剥線機を使用すれば、より早く線を剥く事が可能です。

ウスイ金属

2017年7月18日火曜日

砲金について~ウスイ金属豆知識

~第67回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、砲金についてご紹介します。

砲金(ほうきん、Gunmetal)は、銅合金の一種で、銅(Cu) と錫(Sn)の合金です。
( 一般的には銅90%、錫10%程度の組成で形成されています)

靱性に富む性質があることから大砲の砲身の材料に使用されていました。鋳造が容易で、耐磨耗性や耐腐食性にも優れています。 大砲に用いられた出自からガンメタルと呼ばれ、日本語として砲金が使われるようになりました。又、プラモデル、特にその塗料における「ガンメタル」は拳銃などに多い、金属光沢をもつ黒として認識・販売されています。

余談ですが・・・。
青銅の一種とする分類もあります。JIS H 5120(銅及び銅合金鋳物)に規定されており、材料記号はCAC406(旧記号:BC-6)などと表記されています。

ウスイ金属

2017年7月10日月曜日

銅の特性について~ウスイ金属豆知識

~第66回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、銅の特性についてご紹介します。

【銅の特性】

☆電気をよく通す・・・導電率が高い。
☆熱をよく伝える・・・熱伝導性が高い。
☆殺菌作用・・・殺菌効果が高い。
☆美しい・・・色彩や光沢が美しい。
☆加工しやすい・・・やわらかいので、加工しやすい。
☆耐食性・・・表面の保護被膜が腐食の進行を防ぐ。
☆色の経年変化・・・銅板は空気に触れると酸化が始まり色が変化します。

私達の生活の中には、銅製品がたくさん存在しています。
例えば、新しい10円硬貨は、ピカッと光って美しい光沢がありますが、歳月が経った10円硬貨は、空気に触れた為、次第に色が黒っぽく変化していきます。表面は酸化によるものですが、耐食性に優れており、腐食しません。その特性から屋根によく使われています。

ウスイ金属

2017年7月3日月曜日

マンガニンについて~ウスイ金属豆知識

~第65回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、マンガニンについてご紹介します。

マンガニンとは、電気抵抗線用の合金の商標の事を指し、成分比は、銅86%、マンガン12%、ニッケル2%から出来ています。

その抵抗率の温度係数は極めて小さいので、マンガニン・フォイルや導線は抵抗器、特に電流計用分流器に用いられています。

マンガニン線は、電気接続が必要な箇所の間での熱伝導を最小限に抑える事が可能であるので、低温の系における電導線として用いられたりもしています。

又、歪み感度が極めて低く、圧力感度が非常に高い特徴があり、高圧衝撃波の研究において計測の基準として用いられています。

マンガニンは長期にわたって安定していますので、その特徴を生かして、標準電気抵抗用の線として使用され広く普及しています。

ウスイ金属

2017年6月26日月曜日

スペキュラム合金について~ウスイ金属豆知識

~第64回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、スペキュラム合金についてご紹介します。

スペキュラム合金とは、錫の成分比40%程度と比率の多い、銅と錫の合金の事を指します。主に反射望遠鏡の反射鏡の材料として使用されていました。
金属間化合物の存在が、ガラスにくらべて空気中の水分を吸着しにくく曇りにくい性質をもたらすので反射鏡の材料として選ばれたものと考えます。性能をアップさせる為に、ヒ素が添加されたそうです。
酸化による反射率の低下や、銅合金がアルミニウムなどに比べて反射率があまり高くないので、その後反射望遠鏡の材料はガラスに銀メッキ・アルミニウムのメッキにコーティングという方法に変化していきました。硬くてもろい合金ですが、最近は、金属アレルギーの原因であるニッケルめっきの代替皮膜や、リチウムイオン電池の新しい負極材料としてスペキュラム合金が再注目を集めています。

ウスイ金属

2017年6月19日月曜日

白銅について~ウスイ金属豆知識

~第63回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、白銅についてご紹介します。

白銅とは、銅を主体として、ニッケルを10%から30%含む合金の事を指します。
ニッケルの含有比率には若干のばらつきがありますが、含有量の多いものは、銀に似た白い輝きを放ちますので、銀の代用品として貨幣などに使われています。
例えば、昭和30年代頃は銀貨だった100円硬貨は、その後の銀価格高騰の影響を受けて白銅製に切り替えられて、現在に至ります。
日本の100円硬貨・50円硬貨・旧500円硬貨は 銅75%、ニッケル25% の白銅である(現行500円硬貨は銅・亜鉛・ニッケルの合金であるニッケル黄銅製)。
また、海水に対する耐食性が非常に高いので、海水淡水化の設備や船舶関連の部品に多く使用されています。現在ではピストルの薬莢にも使われています。

ウスイ金属

2017年6月12日月曜日

赤銅について~ウスイ金属豆知識

~第62回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、  赤銅についてご紹介します。

赤銅は、銅に3~5%の金を加えた合金を指します。象嵌細工などの日本の工芸品に多く用いられており、発色処理を加えると、青紫がかった黒色になります。発色処理のことを煮色仕上げ、色上げ、煮色等とも呼びます。赤銅が黒く見えるのは、煮色上げした銅の表面に、数μmの亜酸化銅の被膜ができるためで、この亜酸化銅の被膜の中に5~10nmの金の微粒子が分散しており、この金の微粒子が入射光を多重反射させながら吸収し減光させ、明度を低下させることで黒っぽく感じるようになるそうです。又、金を通った光は青くなりますが、厳密に言えば、青以外の波長の光を通さないためです。亜酸化銅本来の反射光は小豆色で、これらを混ぜる事で赤銅色と言われるやや青みがかった黒色となります。


ウスイ金属

2017年6月5日月曜日

洋白について~ウスイ金属豆知識

~第61回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、  洋白についてご紹介します。

洋白とは、銅と亜鉛、ニッケルから構成される合金を指します。洋銀・ニッケルシルバー・ジャーマンシルバーなどと呼ばれる場合もあります。
銅を50から70%、ニッケルを5から30%、亜鉛を10から30%配合した銀白色の合金は、柔軟性、屈曲加工性、及び耐食性に富み、装身具や電気抵抗線、バネ材料、楽器(フルートの管体や機構部・金管楽器の抜き差し菅の内管・トロンボーンの伸縮部内管等)の材料として使用されています。洋白に銀メッキを施したカトラリーは、特に洋白銀器と呼ばれています。また、硬貨の材料としても用いられる場合もあります。日本における現行の五百円硬貨は、銅72%、亜鉛20%、ニッケル8%の合金で出来ていますが、貨幣の世界ではこの合金をニッケル黄銅と呼んでいます。造幣局もこの成分の材質の正式名称としています。貨幣で言う洋銀貨とは、ニッケル成分が更に少なく、この合金に銀や錫を混ぜた物が使用されていました。


ウスイ金属

2017年5月29日月曜日

ベリリウム銅について~ウスイ金属豆知識

~第60回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、  ベリリウム銅についてご紹介します。

ベリリウム銅は、バネやバネ線の材等に使用されています。
熱処理を加えれば強度が増し、耐久性と電気伝導度を増強できる金属になります。
ベリリウム銅は、銅の合金の中で最高の強度をもっていますが、毒性があるので、ベリリウム銅合金については、注意すべき点があります。固体や最終製品に関しては、ベリリウム銅が健康へ与える影響はありませんが、機械加工や溶接の過程で出るベリリウム銅の粉塵を吸い込むと、肺に深刻な影響が出る危険性があるので、作業の際は、防塵マスクを使用する等の配慮が必要です。
ベリリウム銅は、最高の強度・非磁性・火花が出ない特性を生かして精密機器等に使用されている事が多いです。ベリリウム銅の道具は、危険とされている環境でも使用できるので、高価ではありますが、メリットは大きいと思います。

ウスイ金属

2017年5月22日月曜日

青銅について~ウスイ金属豆知識

~第59回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、  青銅についてご紹介します。

一般的な青銅はくすんだ青緑色であるが、本来は光沢のある金属になります。
添加物の量により、黄金色であったりします。加える錫の量が少なければ10円硬貨のような純銅に近い赤銅色になり、多くなると徐々に黄色味を増して黄金色となります。
ある一定量以上加えた際は、白銀色となります。
それ故、古代の銅鏡は錫の添加量の多い白銀色の青銅を素材としていたようです。
錫の添加量が多い程硬くなる性質をもっていますので、武器に使用されていましたが、硬いがもろいので、時代の流れで、銅色の青銅で鋳造後、水銀で磨いた後、アマルガムを生成させ、鏡面とする方法が主体となっていったようです。
青銅は酸化しますので、年月が経つにつれてくすんだ青緑色となってしまいます。
私達が、歴史の教科書でみた青銅器がくすんだ青緑色をしているのは、長い年月が経った証拠でもあります。その時代の最高技術で作られた先人からの宝物でもあります。

ウスイ金属

2017年5月15日月曜日

黄銅について~ウスイ金属豆知識

~第58回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、  黄銅についてご紹介します。

黄銅とは、銅と亜鉛の合金の事を指します。銅と亜鉛の比率を変化させる事により、粘りや硬さが増します。真鍮は、黄銅の1つで、錆びにくく色も金色で大変美しいので、金管楽器、仏具、装飾具等に使われる事が多い様です。身近でよく使われていますので、見た事や触った事があると思います。黄銅は塩分に弱い特徴があり、塩分に触れると腐食しますが、錫を混ぜる事で塩分を含む海水に強い性質に変化します。錫を混ぜた黄銅は船舶部品に使用されています。別の物質を混ぜる事で新たな性質を持った合金が生まれ、その恩恵に私達は助けられて生きています。

ウスイ金属

2017年5月8日月曜日

銅の性質について~ウスイ金属豆知識

~第57回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、  銅の性質についてご紹介します。

銅は、磨かないと表面が黒くなりますが、この現象は酸化によるものになります。
よく磨いたらぴかっと光って、とても美しい光沢を放ちます。
見た目の美しさだけではなく、銅は、電気や熱もよく通しますし、さびにくい性質を持ち合わせています。銅は表面上黒くなりますが、中まで錆びることはありません。
又、銅は長い歳月を経て徐々に色調が変化します。
銅はその耐久性と色調の美しさから屋根に使用されており、現存する歴史ある建造物の屋根が緑青色なのは、銅が長い歳月をかけて変化した美しき姿そのものであります。
銅は、色の変化も楽しむ事ができ、重厚感をも感じさせる金属になります。

ウスイ金属

2017年5月1日月曜日

銅について~ウスイ金属豆知識

~第56回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、  銅についてご紹介します。

銅は原子番号29の元素の事を指し、元素記号は Cuになります。
(周期表では11族に属する遷移金属になります)
又、高純度の銅を素銅と呼び、低純度の銅を山銅と呼び区別していたようです。

銅は柔らかく、電気をよく通しますので、その特性を生かして電気製品の至る所で使用されています。又、料理をされる方はご存じかと思いますが、銅鍋って最近はやっていますよね。こちらは、熱伝導率がよい為に、お料理が早く出来ると言われています。殺菌効果があり、とても美しい鍋になりますので、お持ちの方は大事になさって下さいね。

ウスイ金属

2017年4月24日月曜日

酸化アルミニウムについて~ウスイ金属豆知識

~第55回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、  酸化アルミニウムについてご紹介します。

 酸化アルミニウムとは、アルミニウムの両性酸化物の事を指し、通称はアルミナ・礬土と呼ばれます。天然のものは、結晶が三方晶系として産出されます。例えば、ルビーやサファイアは三方晶系の変異種で、金属イオンが微量に混入する事で発色し、宝石としての価値を見出しています。(微量に混入する成分により、赤や青に着色します)
酸化アルミニウムは、アルミニウムと酸素の結びつきが強力で、アルミニウムを単体で取り出すことは不可能でしたが、電気分解による抽出法を研究し、成功に導きました。
近年では、ボーキサイトからアルミナを製造する際は、バイヤー法が用いられています。

ウスイ金属

2017年4月17日月曜日

高純度アルミニウムの特徴について~ウスイ金属豆知識~

~第54回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、高純度アルミニウムの特徴についてご紹介します。

高純度アルミニウムとは、不純物が極めて少ない為、アルミニウムの特性が最大限発揮されます。

主な特徴は、不純物が少ない、析出物が無い、電気伝導性高い、耐食性が良い、柔らかい等があります。高純度アルミニウムは腐食しにくいので、表面処理をしなくても通常の環境下で使用した場合は、腐食せず、長い間光沢を保つ事ができます。

高純度アルミニウムの用途は柔らかく加工しやすいので、フラットパネルディスプレーや半導体の配線や電極材へ使用されたりと広い分野で使用されています。

又、現在工業的に量産されている高純度アルミニウムは不純物の総量が1ppm程度ですが、技術的にはさらに純度を高くすることも可能です。
技術の進歩ってすごいですね。

ウスイ金属

2017年4月11日火曜日

アルミニウムの可能性について~ウスイ金属豆知識~

~第53回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、アルミニウムの可能性についてご紹介します。

アルミニウムは生活の至る所で使われており、私達の生活を豊かにしてくれました。
 
まず、アルミニウムは人体に対して、無害・無臭・軽いです。この特性を生かして飲料缶や缶詰等の様々な広い分野で取り入れられています。なぜなら、アルミニウムは他の金属に比べて腐食しにくい特性があるからです。ですので、食品の保存に適しています。又、空き缶は回収後リサイクルされ、再びアルミニウムとして生まれかわります。再生地金を作る為のエネルギーも少なくてすみ、環境に優しい金属です。加工もしやすく自動車の軽量化が進む中、アルミニウムの応用範囲が広くなってきています。燃費向上と軽量化の鍵を握るのはアルミニウムだとされ、今注目を浴びています。

ウスイ金属

2017年4月3日月曜日

アルミニウムと砂型鋳造~ウスイ金属豆知識~

~第52回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、アルミニウムと砂型鋳造についてご紹介します。
まず砂型鋳造についてご紹介します。

砂型鋳造とは、その名の通りとかした金属を砂の型に流しいれて鋳造する方法です。
砂型鋳造は様々な金属の鋳造法として用いられていますが、アルミニウムでも有用です。そして砂型鋳造を用いて作られた鋳造物は、砂型鋳物と言います。

砂型鋳造では、寸法精度がなかなか出ずらいという難点もありますが、その他の鋳造方法と比較して最も低コストで作れるという利点がある他、試作期間も短縮出来るため、短い納期にも対応が容易な製法といえます。鋳造には型が必要となりますが、試作段階で何度型を作成しているとコストがかさんで行きます。そうした点で砂型鋳造は低コストなので大きなメリットがあると言えますね。

アルミニウムの鋳造には上記の砂型鋳造の他にも用途に合わせた様々な鋳造方法が用いられています。

ウスイ金属

2017年3月27日月曜日

アルミニウム合金のメリット~ウスイ金属豆知識~

~第51回 ウスイ金属豆知識~
これまで様々なアルミニウム合金の種類をご紹介してきましたが、今回のウスイ金属豆知識ではアルミニウム合金全体のメリットについてご紹介させていただきます。

各種アルミニウム合金によって製造方法に違いはあるものの、アルミニウム合金全体の性質として以下の様なメリットがあげられます。

☆鉄と比較して3分の1の重さしかなく非常に軽い
☆高い強度
☆切削や鋳造などが容易で加工性が高い
☆表面処理も容易
☆鉄鋼系のデメリットである低温脆性がアルミニウム合金にはない
☆高い電気伝導率
☆高い熱伝導率
☆医療器具など精密機器にも重宝される非磁性
☆再利用しやすい
☆調達がしやすく低コスト

如何でしょうか?
上記はアルミニウム合金が持つメリットのほんの一例ですが、とても魅力的な材料である事がおわかりいただけたと思います。

ウスイ金属

2017年3月21日火曜日

アルミリチウム合金~ウスイ金属豆知識~

~第50回 ウスイ金属豆知識~
今回ご紹介するアルミニウム合金は、「アルミリチウム合金」です。
アルミリチウム合金は、その名の通りアルミニウムにリチウムを混ぜた合金です。
しかしアルミリチウム合金は、ただアルミニウムにリチウムを混ぜただけでなく「アルミ銅マグネシウム合金」「アルミマグネシウム合金」「アルミ亜鉛マグネシウム合金」といったアルミニウム合金の中でも強度を高めたものに更にリチウムを加えたものなのです。

アルミリチウム合金は、用途に合わせてリチウムを加える事で、弾性率を向上させたり、密度を低減させるなどが行われています。また、アルミリチウム合金は数あるアルミニウム合金の中でも高剛性のアルミニウム合金として知られており、飛行機などにも使用されています。

既にあるアルミニウム合金に更に素材を混ぜて作るアルミニウム合金。
アルミニウム合金の種類は本当に豊富ですね。

ウスイ金属

2017年3月14日火曜日

アルミ亜鉛マグネシウム合金~ウスイ金属豆知識~

~第49回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識では、アルミ亜鉛マグネシウム合金についてご紹介します。
アルミ亜鉛マグネシウム合金はその名の通り、アルミニウムに亜鉛そしてマグネシウムが混合されている合金です。

また、アルミ亜鉛マグネシウム合金は熱処理を行うと数あるアルミニウム合金のなかでも最も高い強度を誇ると言われています。さらにアルミ亜鉛マグネシウム合金の中にも様々な種類があり、強度を高めたもの、溶接構造用に配合されたものなどがあります。

ちなみに上記の強度を高めたアルミ亜鉛マグネシウム合金には、ジュラルミンをの強度を更に上げて改良した「超々ジュラルミン」などがあります。

この様に、アルミニウムは様々な成分と混ぜ合わせる事で多種多様なニーズにこたえる事の出来る合金を作れるのです。

ウスイ金属

2017年3月6日月曜日

アルミマグネシウムシリコン合金~ウスイ金属豆知識~

~第48回 ウスイ金属豆知識~
前回のウスイ金属豆知識では、アルミマグネシウム合金についてご紹介しましたね。
今回ご紹介するのは、アルミマグネシウム合金に更にシリコンが加わったアルミマグネシウムシリコン合金です。

これまでご紹介したアルミニウム合金はどれも、アルミニウムと何かだったので、アルミマグネシウムシリコン合金の様に2つの成分が加わっているアルミニウム合金は初紹介ですね。

アルミニウムに、マグネシウムとシリコンを加える事で高い強度や耐食性を生み出す事が可能となっています。その為、各種構造材料としても使用されています。デメリットとして溶接に弱いという点があります。その為アルミニウムの長所ともいえる熱伝導率が関係し、溶接個所だけでなく周辺部位に至るまで熱による強度の低下が生じる為、ボルトやナットといった機械的な接合を用いる事が多くなっている様です。

アルミニウムのもつ長所が短所となる場合もあるのですね。しかし、活用するシーンを適切に選択する事で短所をカバーしより長所を生かした使用が可能となります。


ウスイ金属

2017年3月1日水曜日

アルミマグネシウム合金~ウスイ金属豆知識~

~第47回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識ではアルミマグネシウム合金をご紹介します。
アルミマグネシウム合金はその名の通り、アルミニウムにマグネシウムを加えた合金の事を指します。ただし、アルミマグネシウム合金と一口で言ってもとても幅が広く、マグネシウムの含まれる割合によって出来上がったアルミマグネシウム合金の性質もかなり変わってきます。一般的には0.5から5%のマグネシウムが混合されています。マグネシウムの含有率を上げるにつれて強度が上がります。
ただし、他のアルミニウム合金同様、強度を上げる反面、耐食性が下がるというデメリットもアルミマグネシウム合金は抱えています。

アルミマグネシウム合金の用途は、建築用のパネル、厨房機器から、船舶や車両など幅広い範囲で活用されています。

ウスイ金属

2017年2月20日月曜日

アルミシリコン合金~ウスイ金属豆知識~

ウスイ金属豆知識アルミニウム合金シリーズ!今回のウスイ金属豆知識では、アルミシリコン合金についてご紹介させていただきます。

アルミシリコン合金は、アルミニウムにシリコンを含む合金を指します。
アルミニウムにシリコンを加える事でどの様な効果が得られるのでしょうか?アルミニウムにシリコンを加えると、熱膨張率が抑えられると同時に、耐摩耗性も上がります。

その他の特徴としては、他のアルミニウム合金と比較してアルミシリコン合金は融点が低いという点があります。その為、溶接溶加材やろう材として使用される事もあります。ただし、アルミシリコンへ銅やマグネシウムなどを更に加え耐熱性を上げたものなど、アルミシリコン合金の中でも様々なタイプがあります。

ウスイ金属

2017年2月14日火曜日

アルミマンガン合金~ウスイ金属豆知識~

ウスイ金属豆知識アルミニウム合金シリーズ!今回のウスイ金属豆知識では、アルミマンガン合金についてご紹介させていただきます。

アルミマンガン合金は、アルミニウムの成分にマンガンを混ぜた合金です。
強度の弱いアルミニウムに対して、マンガンを混ぜる事で強度を高める事が可能となっています。

純アルミニウムに合金元素を加えて強度を高めようとすると、強度が上がる反面で耐食性や加工性などに難点が現れますが、アルミマンガン合金はそうした問題点も改善されている優れものです。

純アルミニウムよりも強度が高く耐食性の問題等を改善されたアルミマンガン合金の主な用途は、アルミ缶・屋根材・電球口金など幅広い用途で用いられています。

ウスイ金属

2017年2月6日月曜日

アルミ銅マグネシウム合金~ウスイ金属豆知識~

前回のウスイ金属豆知識では、ジュラルミンについてご紹介させていただきましたね。
今回のウスイ金属豆知識では「アルミ銅マグネシウム合金」についてご紹介させていただきます。

アルミ銅マグネシウム合金は、アルミニウムに銅を加える事で強度を上げたアルミニウム合金です。その強度は鉄鋼材料にも匹敵すると云われています。

アルミ銅マグネシウム合金は、加工に際して熱処理を行うタイプですが、熱処理を行う事で更に強度が上がるという特色を持ちます。

そしてアルミ銅マグネシウム合金の中には更に色んな種類があり、前回ご紹介させていただいたジュラルミン、それを凌ぐ超ジュラルミンなどもアルミ銅マグネシウム合金に分類されます。高い強度故に航空機の材料としても使われています。

ただし、前回のジュラルミンでもご紹介させていただきましたがアルミ銅マグネシウム合金は銅を含む事で強度が上がる一方で、耐食性が劣るという難点もあります。一長一短といった所ですが、耐食性を向上させる塗装や、純アルミを表面に圧延するという技法などで補う事も可能です。

ウスイ金属

2017年1月30日月曜日

ジュラルミン~ウスイ金属豆知識~

前回のウスイ金属豆知識では、アルミニウム合金をご紹介していく手始めとしてまず純アルミニウムについてご紹介させていただきましたね。

今回のウスイ金属豆知識では数あるアルミニウム合金の中でも特に有名な「ジュラルミン」についてご紹介させていただきます。

【ジュラルミンとは?】
ジュラルミンとは、アルミニウムに銅やマグネシウムなどを混ぜ合わせたアルミニウム合金です。1903年のドイツでジュラルミンは発見されました。ジュラルミンの特色は何と言っても「軽量」かつ「高い強度を誇る」という点です。
ジュラルミンを代表する製品といえば「ジュラルミンケース」を連想される方も多いと思います。ジュラルミンケースは、ジュラルミンのこうした軽くて頑丈な特性を活かして作られた製品なのです。また、ジュラルミンは発見から現在に至るまで航空産業を支える貴重な存在となっています。
ただし、他のアルミニウム合金に比べ耐食性などが劣るという欠点もジュラルミンは持ち合わせています。しかし日々の改良研究や、表面を塗装で保護するなど様々な工夫によりこうした欠点もカバーしてより有用に活用されています。

軽くて頑丈なアルミニウム合金、ジュラルミンでした。
ウスイ金属

2017年1月23日月曜日

純アルミニウム~ウスイ金属豆知識~

アルミニウムはアルミニウムでも、アルミニウムに様々な金属が合わさった「アルミニウム合金」というものもあります。その為、アルミニウムには純アルミニウムをはじめ様々な種類が存在しています。

これまでのウスイ金属豆知識で様々なアルミニウムの特性をご紹介してきましたが、他の金属を混ぜ合わせて合金化する事でこうした特性を更に伸ばす事も出来るのです。

次回からのウスイ金属豆知識では、各種アルミニウム合金をご紹介していきますが、今回はまず純アルミニウムについてご紹介します。

99%がアルミニウムで構成された物を純アルミニウムと言います。
純度が高い純アルミニウムは、アルミニウムの特性である加工性や熱・電気伝導性という優れた特性が見られます。一方では強度が低いといった難点も見られ、純アルミニウムの主な用途は家庭用品や電気器具などに絞られます。

こうしたアルミニウムの長所を生かし、短所を補う様に用途に合わせて作られるのがアルミニウム合金ですね。

ウスイ金属

2017年1月16日月曜日

アルミニウムの特性まとめ~ウスイ金属豆知識~

これまでのウスイ金属豆知識でアルミニウムの特性について数多くご紹介してきましたね。今回のウスイ金属豆知識では一度アルミニウムの特性を一覧にしてまとめてご紹介してみたいと思います。

アルミニウムには以下の様な特性があります。

【アルミニウムの特性】

  • 軽い
  • 強い
  • 錆にくい
  • 加工性が良い
  • 電気をよく通す
  • 磁気を帯びない
  • 熱をよく伝える
  • 低温にも強い
  • 光や熱を反射する
  • 毒性が無い
  • 鋳造しやすい
  • 接合しやすい
  • 真空特性が良い
  • 再生しやすい
  • 高い美観性


アルミニウムは数々の優れた特性を持つ金属ですが、こうして並べてみると改めてアルミニウムの素晴らしさがわかりますね。飲料缶や自動車のパーツなどアルミニウムの活用の幅広さもこうした特性の多さから来ているものですね。

ウスイ金属

2017年1月10日火曜日

アルミニウムと電気自動車~ウスイ金属豆知識~

今回ご紹介するウスイ金属豆知識は、「アルミニウムと電気自動車」です。
国内自動車メーカー大手トヨタ自動車では今、電気自動車の“電池”としてアルミニウムが注目されています。とっても興味深いニュース記事でしたので、引用してご紹介させていただきます。

現在、街中を走っている主な自動車はガソリン車ですが、ガソリン車から排出される二酸化炭素による地球温暖化問題など、環境保全に対する意識から今後ガソリン車は減り、電気自動車など二酸化炭素を排出しない自動車に置き換わるであろうといわれており。現に、国内外を問わず様々な自動車メーカーから電気自動車が開発され、徐々に市場でのシェアを広げている様です。

そんな電気自動車ですが、車体にリチウムイオン蓄電池が搭載されており、いわば充電式の電池です。より電気自動車の利便性を上げる為、要であるリチウムイオン電池の充電容量などを上げたい所ですが、リチウムイオン電池の性能向上には上限があり、既に上限へ近い水準に達している為、今後の伸びしろが限られているのだそうです。

そこで、トヨタ自動車ではリチウムイオン電池にとって代わる新たな電池として、「アルミニウム空気電池」に注目している様です。

アルミニウム空気電池、それも一次電池に注目したのだという。「亜鉛やリチウムの空気電池で生じる問題が起きず、高出力で高安全な電池ができる」(陶山氏)。自動車に適した性質だ。
参考:リチウムを超える「アルミニウム」、トヨタの工夫とは 

このトヨタが注目するアルミニウムの一次電池は、従来の電気自動車で用いられてきた充電式のリチウムイオン電池と異なり、充電が出来ず使い切りの電池となります。充電出来ないなんてとっても不便では…?と思われますが、視点を変えれば

「車載電池の容量は現在でも非常に大きい。これを一般的な電気プラグで急速充電しようとすると、電池側がどんなに頑張ってもインフラが制約になってしまう。それに対して金属空気一次電池では放電後のバッテリーパックを交換する『メカニカルチャージ式』を採用することで、急速補充が期待できるのではないかと考えている」(陶山氏)。
参考:リチウムを超える「アルミニウム」、トヨタの工夫とは 

急速充電器は、普通充電器よりも高価だ。さらに短時間で充電しようとすると大電流を扱う機器が必要になるという主張だ。電池本体を交換式にしておけば、電池の容量が多くなっても交換に必要な時間はさほど変わらない。容量が100%残っている電池を差し込めば、そのまま「満充電」状態になる。
参考:リチウムを超える「アルミニウム」、トヨタの工夫とは 

上記の様なメリットも得られる様ですね。
確かに、電池を差し替えるだけですぐに満充電状態になるのならとっても手軽ですね。
まだまだアルミニウム一次電池にも課題はある様ですが、解決策もトヨタ自動車では研究されている様です。アルミニウムは自動車産業の場面でも大活躍ですね。

ウスイ金属