2016年5月30日月曜日

銅の需要とその高まり~ウスイ金属豆知識~

今回のウスイ金属豆知識は「銅の需要とその高まり」です。
銅の優れた電気伝導度については以前の記事「銅の電気伝導度~ウスイ金属豆知識~」でご紹介させていただきましたね。今回は銅の電気伝導度のおさらいと、銅の需要の高まりについてご紹介します。

数ある金属の中でも最も電気伝導度が優れているのは、銀です。
そしてその次に銅、金、アルミニウムの順に高い電気伝導度をもっています。

銅は2番目に高い電気伝導度ですが、1番の銀と比べてもほとんど遜色がない電気伝導度をもっています。また、費用面でも銀と比べてはるかに安価です。その為、コストを削減するために電線や電子機器など電気が使われるヶ所にはほぼ必ずといっていいほど銅が使われています。

年々パソコンや携帯電話の普及が高まっていますね。自動車業界でもハイブリッド車の需要が高まっています。このように生活のインフラを支える機器の基礎パーツにおける銅の需要と重要性は高まる一方です。

ウスイ金属

2016年5月23日月曜日

銅の耐腐食性~ウスイ金属豆知識~

今回ご紹介するウスイ金属豆知識は「銅の耐腐食性」です。
前回のウスイ金属豆知識で銅の加工性の高さについてご紹介しましたが、銅は耐腐食性も高く、その特性を生かした活用も様々な場面で行われています。

銅が何故腐食に強いのか?その理由は、銅が酸素に触れると、表面に酸化銅の被膜が作られるからです。この被膜の存在で内部の金属が保護されるのです。

優れた耐腐食性を持つ銅は、かつて木造船の船腹部にも使われていました。また、現代でも大型船舶のスクリューは、銅を主成分とする合金でつくられています。銅は海水による錆や腐食に強いという特性もあります。

私たちの身近な場所では、水栓バルブ・水道管といった水まわりにも銅の耐腐食性を活かした合金が用いられています。

ウスイ金属

2016年5月16日月曜日

銅の加工性~ウスイ金属豆知識~

今回ご紹介するウスイ金属豆知識は「銅の加工性」です。
これまでのウスイ金属豆知識を読まれた方は銅が様々な物や形状に加工され活用されている事をご理解していただけたかと思いますが、今回は銅の加工性について少し掘り下げてご紹介したいと思います。

銅の融点(固体が融解し液体になる温度)は摂氏1,084度と他の金属と比べて比較的低い温度です。とても高温の様に思えますが、この温度は炭などの燃焼でも容易に実現できることから、先史時代から銅を熔解して利用する技術が生まれて、文明の発展へと繋がったのです。ちなみに鉄の融点は1,538度です。

更に銅は展延性に優れており、柔軟に変形できるので様々な形に加工しやすい金属なのです。銅は地金が美しいだけでなく、この様に加工のしやすさもあって、古来から美術品や装飾品の世界でも盛んに用いられてきたのです。産業において加工の容易さは重要なポイントですね。

ウスイ金属

2016年5月9日月曜日

銅と人類の歴史~ウスイ金属豆知識~

今回ご紹介するウスイ金属豆知識は「銅と人類の歴史」です。
これまでのウスイ金属豆知識でも古来より銅が様々な場面で活用されていた事をご紹介してきましたが、今回は銅と人類の歴史そのものについてご紹介します。

実は、銅は人類がはじめて利用した金属で先史時代には既に使われていたと言われています。先史時代とはまだ文字も生まれていない時代ですね。今現在わかっているだけでも、人類による銅の使用には少なくとも1万年の歴史があり、紀元前9000年の中東で最初に利用され始めたと推測されています。その後訪れる青銅器時代なんかはまさに銅の時代であり、銅がその時代の文化を物語っています。

人類は銅の発見により、狩猟や農業生産の効率化など様々な恩恵を得ました。銅によって人類の生活がより快適で豊かなものとなり、その結果様々な文明を開化させたのです。

長い時代の流れと共に、銅製の時代から鉄製の時代へと移り代わりますが、それでも皆さんご存知の通り銅は現代でも産業の発展に大きく貢献している金属ですね。銅と人類の歴史はとっても奥が深いですね!

ウスイ金属

2016年5月2日月曜日

銅を使った着色~ウスイ金属豆知識~

今回ご紹介するウスイ金属豆知識は、「銅を使った着色」です。
前回のウスイ金属豆知識では、銅が様々な色彩を持っている有色金属であるという事をご紹介させて頂きましたね。銅は器物や建築物など様々な場所で塗料としても使用されていますが、ただ色彩が豊かというだけでなく様々な利点もあるのです。

銅(緑青)には防水性と防食性という特色があります。
その為、日本だけでなく世界各地で古代より多くの建築物に用いられてきました。わかりやすい例をあげると神社などでよく見かける緑色の屋根や、鎌倉の大仏様、自由の女神などです。これらに見られる緑色は長期にわたる化学反応によるもので「緑青」と呼ばれています。この緑青は酸化腐食に対して強い耐久性を持っている為、建築物に用いられますがその美観性も注目したい所ですね。

他にも銅は花火の着色料としても使われているんですよ。
銅を使った着色方法はまだまだ他にも沢山有ります。
興味を持たれた方は是非調べてみて下さい。

ウスイ金属