2017年6月26日月曜日

スペキュラム合金について~ウスイ金属豆知識

~第64回 ウスイ金属豆知識~
今回のウスイ金属豆知識は、スペキュラム合金についてご紹介します。

スペキュラム合金とは、錫の成分比40%程度と比率の多い、銅と錫の合金の事を指します。主に反射望遠鏡の反射鏡の材料として使用されていました。
金属間化合物の存在が、ガラスにくらべて空気中の水分を吸着しにくく曇りにくい性質をもたらすので反射鏡の材料として選ばれたものと考えます。性能をアップさせる為に、ヒ素が添加されたそうです。
酸化による反射率の低下や、銅合金がアルミニウムなどに比べて反射率があまり高くないので、その後反射望遠鏡の材料はガラスに銀メッキ・アルミニウムのメッキにコーティングという方法に変化していきました。硬くてもろい合金ですが、最近は、金属アレルギーの原因であるニッケルめっきの代替皮膜や、リチウムイオン電池の新しい負極材料としてスペキュラム合金が再注目を集めています。

ウスイ金属

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