2016年12月12日月曜日

銅の殺菌効果が活かされる現場~ウスイ金属豆知識~

以前のウスイ金属豆知識でも銅の秀でた殺菌効果についてご紹介しましたね。
今回のウスイ金属豆知識では、実際にどの様な場所で銅の殺菌効果が活かされているのかご紹介させていただきます。

まず、銅とは異なりますが、ステンレスにも殺菌効果がある事が知られています。
ステンレスの殺菌効果を活かした製品として、グレーチングがあります。グレーチングとは、格子状に組まれた溝蓋で、ステンレス製のグレーチングが登場するまでは溝に菌が繁殖しやすく不衛生という課題を抱えていました。しかし、ステンレス製のグレーチングが登場してからはこの課題をクリアする事に成功しました。その他にも雑菌の繁殖しやすい排水トラフやゴミ受けのバスケットなど水まわりの機器をステンレス製にする事で衛生面に気を配られています。

そして、最近ではステンレスよりもより高い殺菌効果を持つ銅が注目を浴びているのです。ステンレスの殺菌効果も優れていますが、近年、食中毒や院内感染などが社会問題として取り上げられています。人の命を預かる現場である病院や介護施設、食を扱う厨房などではより高い衛生管理が求められています。そうした現場に向けられているのが銅製のグレーチングなど排水システムです。

ステンレスと比べ銅は高価な為、コストがかさみますが銅の秀でた殺菌効果による「安心・安全」の意識から徐々にシェアを広げている様です。また、欧米では日本以上に銅による排水システムが広がっている様です。


ウスイ金属

2016年12月5日月曜日

銅と船底が赤い理由~ウスイ金属豆知識~

今回ご紹介するウスイ金属豆知識は、「銅と船底が赤い理由」です。
以前ご紹介したウスイ金属豆知識「銅の耐腐食性」にも通ずる内容ですが、今回の豆知識もとても興味深い内容なので是非ご覧ください。

皆さん「船底」と聞いてまず何色を思い浮かべますか?
普段私たちが目にする船は大抵船底が海に浸かっているのであまりまじまじと目にする機会はないかもしれませんが、船のプラモデルの船底は何色?と聞かれたらイメージしやすいのではないでしょうか。

船底と聞いて最もイメージされやすい色、それは赤色です。
実際、大型船やタンカーをはじめあらゆる船の船底は赤色に塗られている事が多く、日本だけでなく海外でも赤色の船底を持つ船はとても多くあります。

何故船底を赤く塗るのか?
まず、船底に塗られている赤い塗料は、赤褐色の亜酸化銅の粉末を主原料とした塗料で、合成樹脂が配合されています。(やっと銅が出てきましたね!)
そしてこの亜酸化銅の塗料は、フジツボなど船の天敵ともいえる海生生物の付着に絶大な効果を発揮するのです。そうです、これこそが船底が赤い理由なのです。

船が航海しているうちに、船底部分はフジツボ・イガイ・ホヤ・コケムシ・海藻などが付着し、これを放っておくと摩擦抵抗によりスピードが落ち、燃費が落ちる原因に。こうした厄介者を寄せ付けない効果が亜酸化銅の塗料にはあるのですね。

船底が赤い理由は、船を天敵から守る為だったのです。
銅にはこうした特性もあるのですね、驚かれた方も多いのではないでしょうか。

ウスイ金属

2016年11月28日月曜日

アルミニウムの特性「真空特性」~ウスイ金属豆知識~

11月28日、本日のウスイ金属豆知識です。
本日ご紹介するウスイ金属豆知識は、アルミニウムの真空特性についてです。


  • 高真空ポンプや配管
  • 高真空半導体装置
  • 理化学実験装置


など各種産業や実験施設などで使用されている真空装置にはアルミニウムを用いた物が数多くあります。その理由は、アルミニウムを上記の様な真空装置の材料として用いた際に、ガスの放出率が非常に小さく、また、真空到達性能が他の材料に比べてとても優れているからです。

アルミニウムはこの様に大変優れた真空特性を持っている為、各種産業や実験施設などで用いられている真空装置の材料として使用されているのです。

アルミニウムは本当に数多くの特性を持った金属ですね。

ウスイ金属

2016年11月21日月曜日

アルミニウムの特性「接合が容易」~ウスイ金属豆知識~

今回ウスイ金属が注目したアルミニウムの特性は「接合が容易」という点です。

アルミニウムには様々な接合方法があり

  • 溶接
  • ろう付け
  • はんだ付け
  • 電気抵抗溶接
  • リベット接合
  • 接着

などが一般的なアルミニウムの接合方法として知られています。
この様にアルミニウムは様々な方法で容易に、かつ信頼性の高い接合を行う事が可能です。また、こうしたアルミニウムの接合技術の進歩はまさに日進月歩であり、日々様々な分野で設計ならびに接合の合理化を実現するものとしています。

ウスイ金属豆知識で沢山のアルミニウムの特性を紹介してきましたが、アルミニウムの特性はまだまだ尽きる事がありません。

次回のウスイ金属豆知識ではアルミニウムの真空特性についてご紹介させていただこうと思います。

ウスイ金属

2016年11月14日月曜日

アルミニウムの特性「鋳造が容易」~ウスイ金属豆知識~

今回のウスイ金属豆知識では、アルミニウムの鋳造に注目してみました。
アルミニウムの「鋳造が容易」という特性をウスイ金属豆知識としてご紹介させていただきます。

アルミニウムは融点が低いという特徴があります。
つまり、比較的低い温度でも溶けるという事ですね、鋳造する上で融点は大切なポイントです。また、アルミニウムは熔解した状態でも表面が酸化皮膜で覆われるのでガスを吸収しにくいという特徴や、湯流れが良いという特徴も併せ持っています。

こうしたアルミニウムの特性は、薄肉の鋳物や複雑な形状をした鋳物を作るのに向いています。その為、アルミニウムの鋳造品は自動車部品や、カメラのボディなど各種産業機器の部品に幅広く使用されています。

鋳造が容易という事は、その分製造過程も容易ということですね。

ウスイ金属

2016年11月7日月曜日

アルミニウムの特性「高い美観性」~ウスイ金属豆知識~

これまでのウスイ金属豆知識でご紹介させていただいている通りアルミニウムは様々な特性を持っていますが、今回のウスイ金属豆知識ではアルミニウムが持つ「高い美観性」に注目してご紹介させていただきます。

アルミニウムは表面への加工処理を行わず素地のままでも高い美観性をもつ金属ですが、用途などに応じて様々な表面処理加工を施す事でより一層美観性が高くなります。表面処理の方法によってはアルミニウムの表面の強度を上げたり、腐食を防ぐ効果を高める事も可能です。

また、アルミニウムは表面処理加工によって様々な色彩を表現する事も可能です。その為、建築物の外装や包装材といったデザイン性が求められる分野でも幅広く活用されている金属です。

アルミニウムの美観性を活かした建築物といえば、金沢駅が有名ですね。
金沢駅の大屋根はアルミニウムで作られていますが、金沢駅近隣の歴史的景観に調和した秀逸なデザインです。金沢駅を利用される際は是非注目してみて下さい。

ウスイ金属

2016年11月1日火曜日

アルミニウムの特性「毒性が無く人体に無害」~ウスイ金属豆知識~

これまでのウスイ金属豆知識でアルミニウムの特性と共に、幅広い活用法もご紹介してきましたが、アルミニウムについて知れば知る程私たちの身近にある金属だという事がわかってきますね。今回のウスイ金属豆知識でご紹介するアルミニウムの特性は「毒性が無く人体に無害」という点です。

実は、アルミニウムは人体に無害かつ無臭なので衛生的に優れた金属です。
また、万が一何らかの化学作用でアルミニウムが溶け出したり化合物を生成したとしても、人体を害したり土壌汚染を引き起こす心配がありません。

こうした人体に対する有害性の懸念がないアルミニウムは、食品や医薬品などの包装や、缶飲料、医療機器などにも広く使われています。わかりやすい物をあげると、薬を包んでいる銀色のPTPシートやアルミパウチなどですね、これらがアルミニウムで出来ているという事はご存じでしたか?普段何気なく目にしているけれど言われてみれば確かにアルミニウムだ!というものが沢山ありますね。

ウスイ金属