2016年12月5日月曜日

銅と船底が赤い理由~ウスイ金属豆知識~

今回ご紹介するウスイ金属豆知識は、「銅と船底が赤い理由」です。
以前ご紹介したウスイ金属豆知識「銅の耐腐食性」にも通ずる内容ですが、今回の豆知識もとても興味深い内容なので是非ご覧ください。

皆さん「船底」と聞いてまず何色を思い浮かべますか?
普段私たちが目にする船は大抵船底が海に浸かっているのであまりまじまじと目にする機会はないかもしれませんが、船のプラモデルの船底は何色?と聞かれたらイメージしやすいのではないでしょうか。

船底と聞いて最もイメージされやすい色、それは赤色です。
実際、大型船やタンカーをはじめあらゆる船の船底は赤色に塗られている事が多く、日本だけでなく海外でも赤色の船底を持つ船はとても多くあります。

何故船底を赤く塗るのか?
まず、船底に塗られている赤い塗料は、赤褐色の亜酸化銅の粉末を主原料とした塗料で、合成樹脂が配合されています。(やっと銅が出てきましたね!)
そしてこの亜酸化銅の塗料は、フジツボなど船の天敵ともいえる海生生物の付着に絶大な効果を発揮するのです。そうです、これこそが船底が赤い理由なのです。

船が航海しているうちに、船底部分はフジツボ・イガイ・ホヤ・コケムシ・海藻などが付着し、これを放っておくと摩擦抵抗によりスピードが落ち、燃費が落ちる原因に。こうした厄介者を寄せ付けない効果が亜酸化銅の塗料にはあるのですね。

船底が赤い理由は、船を天敵から守る為だったのです。
銅にはこうした特性もあるのですね、驚かれた方も多いのではないでしょうか。

ウスイ金属

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